木谷しんいちろう、ここで最後の訴えをさせていただきます。
私は平成27年4月に町議会議員として当選させていただいて以来、まちづくりに対する4つの視点を掲げて活動してきました。
まず1点目は、子育てのまちづくり、2点目に、安心安全のまちづくり、3点目に、経済が元気なまちづくり、そして最後に、参加と協働のまちづくりです。今回は1点目子育てのまちづくりについてお話をさせて頂きます。
みなさま、ご存知でしょうか。三郷町はいまから21年後の2040年には人口がいまの2万3千人から、約1万8千人弱へと減少するという予測もされたことがあります。もちろん単純な人口の減少でも問題ですが、さらに問題なのは、人口構成のバランスが取れなくなってくることです。
お聞きになったこともあるかと思います。支える側と支えられる側の人口のバランスが崩れてしまうことが大きな問題なのです。
この人口減少の傾向を大きく変えることは大変難しい。しかし、その減少速度を可能な限り緩和すること、そしてそのアンバランスによる影響を軽減することの二点なら可能であると信じています。
具体的には、人口の減少速度を緩和するために、出生率の向上をはかる必要があります。そのために、子育てにかかる経済的、精神的な負担を軽くする仕組みを早期に導入することで、子どもを持ちたい人をしっかり後押しする政策が必要です。
さらには、ご高齢者の方にも、健康寿命を伸ばし、いつまでも元気でいていただきたいと思います。そして、可能な範囲で社会で活躍して収入を得ていただき、生涯元気に活躍していただく、そんな生涯現役社会を目指すことで、人口構成のアンバランスの影響を緩和していく必要があります。
いまの三郷町は、子育て相談ワンストップサービスの開設、三郷中学校校舎建替をはじめ、ICT教育に役立つタブレット端末や電子黒板の導入など、小中学校への教育施設への多くの投資を行い、子育てしやすい環境、そして子どもがのびのび成長できる環境ができつつあります。
一方、要介護状態一歩手前の方を発見し、運動と生活習慣の改善を通じて介護状態への移行を防ぐためのフレイル検診の実施など、ご高齢の方の健康寿命をのばすことにも注力しています。
しかし一方で、実際の子育て世代の方は、日々の忙しさで心の余裕がもてず、まだまだ、どんな状況になっても安心して子育てができる、という環境となったとはいえません。
例えば、共働き世帯には欠かせない病児保育。私はいまの任期中ずっと設置を訴えてきました。署名活動も行いました。その結果、これも計画は進められるようになりましたが、まだ実現していません。
仕事中の時間に子どもの送迎を頼みたい、少し子どもの世話から解放され息抜きしたい、仕事が長引き学童の閉所時間にお迎えが間に合いそうにない、そんなときに頼りになるファミリーサポートセンターも、まだ三郷町にはありません。
日々忙しい、働き盛り世代である子育て世代にとっては、夏休み中、子どもが学童に持っていく毎日のお弁当をつくるのも大変です。お昼に給食を出すことができれば、朝ゆとりを持って過ごすことができます。
日々の忙しさから少し解放され、共働き世帯にも、親子でゆっくり会話し、楽しむ時間ができてほしい。忙しさに目が回り、次の子供は欲しいけどやっぱり無理だな、と思ってしまわないためになすべき政策、まだまだあります。それをさらに前に進めさせて欲しいと思います。
そしてもちろん、教育費の負担も重要です。子どもを持つ人に希望する人数の子をもたない理由を聞くと、「教育費の負担」をあげる方が多い。
私は、どんな家庭に生まれた子もその資質に従って必要な教育を受ける権利を持っていると思いますし、高等教育も無償にすべきと考えます。
親の経済基盤の弱さが、子どもの学力格差につながらないよう、三郷町でも、今よりもきめ細かい教育支援を検討します。その中では、三郷町でも塾などの学校外の教育についてもやる気があれば経済的な心配をせずに十分な教育を受けることができる、塾代助成制度の導入も真剣に検討すべきです。
人生も子育ても一様ではありません。一つ対策ができれば万全とはなりません。どんな状況になっても、子どもは安心して生活できる、そのためのセーフティネットを始め、さまざまな政策を検討していきます。
木谷慎一郎、まずは三郷町から人口減少に力強く待ったをかけ、全国のロールモデルとなるような、子育て支援の町となるよう、引き続き三郷町議会で働きかけていきたいと考えています。
今後とも、みなさまのご支援をいただきながら、三郷町を盛り上げていければと思います。
ご静聴、ありがとうございました。